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朝日新聞2005年12月18日
津波被災地に笑顔届けた(「サッカーボールで激励」の成果)
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----- 以下掲載記事全文
≪津波被災地に笑顔届けた≫
−スリランカの子とサッカー交流: Jサポーターら30校にボール−
昨年12月のスマトラ沖大地震の津波被害を受けた
スリランカの子どもたちと、サッカーを通じた交流を
J リーグのサポーターたちが続けている。
東京のNPO法人の仲介で、今年サッカーボールを贈った。
次は練習試合に着用するユニホームを贈る計画で、
17日に仲介したNPO法人のスタッフが現地に向かった。
交流はNPO「C・P・I教育文化交流推進委員会」の声かけで始まった。
同委員会は、89年からスリランカで貧しい子どもに
奨学金などを出す「教育里親」活動を続けてきたが、
今回は津波被害を受けた子どもたちを元気づけようと、
ひとつあれば楽しめるサッカーボールの寄付を思い立った。
「心の交流」をめざして、試合で数回使ったボールにこだわった。
「ボールに託した多くのサポーターの応援する気持ちを届けたい」
と、同委員会の小西代表は話している。
複数のJ リーグチームに呼びかけたところ、
ジェフユナイテッド千葉など
4チームのサポーターが協力を買って出た。
学校のサッカー部などからの寄付もあり、約100個が集まった。
C.P.I.の工藤さん(30)が今年の5月から6月にかけて、
貧しい学校を中心に約30校で手渡した。
倒壊家屋があちこちにあり、バラックの仮設住宅で暮らす人々……。
津波で両親を失い、「楽しみも希望もない」と話す子もいた。
だが、ボールをもらうと早速、
木の柱をゴールに見立て、ゲームを始めたという。
9月の再訪時、「朝練習を始めた」と得意げな子どもたちもいた。
アルビレックス新潟のサポーター平松竜弥さん(20)は
「自分たちが使ったボールを喜んでけっていた。
大好きなサッカーが向こうの子に伝わったならうれしい」と話す。
17日には、ジェフのサポーターが集めたユニホーム
試合に必要な11枚の服を持参した。
「サッカーを通じた結びつきが生まれれば」と工藤さん。
半年ほど滞在予定で、追加で届いた服やボールも各地で手渡す。